ER 形成外科

【Step by Step 手術手技】釣り針の抜去法: 針先の返しをカットする

Key Point Summary

釣り針は「返し」がついているため、引き抜こうとしても抜けない。

針を進行方向にすすめて、針先の「返し」を皮膚の表面から出して、ニッパーでカットして抜去する。

 

 

Q & A

 

レジデント
釣り針の抜去法の1つとして糸を力いっぱい引っぱる方法を聞いたことあるんですが…どうなんでしょうか?

個人的にはあんまりオススメしないなぁ…針が皮膚の浅いところにかかっているのであれば、抜去できるかもしれないけど。組織の損傷が大きいし、針と糸の付け根ではずれてしまう可能性もあるよね。
指導医

レジデント
うまくいかなかった時のことを考えると、患者さんの顔が見られないですよね…

そうだね。安全で確実な以下の方法をオススメするよ。あと釣り針が、骨、腱鞘、関節内に達しているときは感染のリスクが高いので、翌日以降の外来フォローをすすめたほうがいいね。
指導医

 

Step by Step

 

■ Step 1 

  • 1%キシロカインで指ブロックする。

  • 麻酔がきくまで3分待つ。

  • ペアン or ダイアモンド持針器を準備する

指・趾以外の場合は1%Eキシロカインで針周囲を浸潤麻酔しよう!
指導医

 

 

■ Step 2 

  • 針をペアンで把持し、皮膚を貫通させて「返し」をニッパーなどでカットする。

  • 針を下図の手順で抜去する。

 

 

■ Step 3

  • 生理食塩水で洗浄し、ゲンタシン軟膏を塗布する。

  • 破傷風トキソイド1Aを皮下 or 筋肉内に注射する(通常は上腕外側に注射する)。

  • 患部の感染徴候(発赤、熱感、腫脹、疼痛)がでるようなら再診を指示する。


「針の一部がない」など異物残存が疑われる場合は、Xp撮影する。

 

 

■ 処方箋

  • ケフラールカプセル(250mg): 1回1錠 1日3回 毎食後  2日分
  • ロキソニン錠(60mg): 1回1錠 1日3回 毎食後 2日分
  • ムコスタ錠(100mg): 1回1錠 1日3回 毎食後 2日分
  • ゲンタシン軟膏 10g : 1本 

 

 

■ コスト

創傷処置<100cm2(J000)or 皮膚切開術<10cm(K001)が妥当と思われる。


創傷処理(K000)は、麻酔をし、糸を使う(結紮 or 縫合をおこなう)場合にのみ算定可能である。

手掌・足底異物摘出術(K097)、筋肉内異物摘出術(K029)などの「異物摘出術」は異物が深くに刺入し(画像評価を要し)、麻酔をして切開・摘出しないといけない場合に算定可能である。

 

 

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