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【LifeHack】国際学会や留学生対応に必須!医療者が知っておくべき宗教別食事制限と東京で手配できるハラル弁当

はじめに

  • 国際学会を主催したり、海外からの留学生を受け入れたりする際、意外と問題になりやすいのが食事の宗教的・思想的制限です。

  • 例えば、イスラム教徒のハラル食、ヒンドゥー教徒の牛肉禁止、そして近年増えているヴィーガン・ベジタリアン対応など、日本ではまだ馴染みが薄いケースも多く、事前準備が欠かせません。

  • 誤った食事提供は、参加者や患者さんとの信頼関係を損なうリスクがあるため、医療者や学会運営側が基本知識を持つことが重要です。

イスラム教徒は豚肉やアルコールを避ける必要がある。

 

 

各宗教ごとの食べられないもの一覧

宗教 / 思想 食べられないもの 補足
イスラム教(ムスリム) 豚肉・豚由来成分、アルコール 肉はハラル認証が必要
ユダヤ教(コーシャ) 豚肉、ウサギ、貝類、肉と乳製品の同時摂取NG コーシャ認証必須
ヒンドゥー教 牛肉(神聖視される) 地域により完全菜食主義者も多い
仏教(厳格派) 肉類、魚、五葷(ニンニク、ネギ、ニラ、ラッキョウ、タマネギ) 精進料理が基本
キリスト教(カトリック) 四旬節中は肉を避ける日がある 個人差が大きい
ベジタリアン 肉類、魚介類 卵・乳製品は可の場合がある(ラクト・オボなど)
ヴィーガン 肉、魚介類、卵、乳製品、蜂蜜 完全植物性食品のみ
日医形成では多くの留学生を受け入れているけど、人によってもかなりの温度差があるよ。会を主催する前に、確認したほうが安全だね。
指導医

 

ハラル食とは?

ハラルの意味

  • ハラル(Halal)とは、アラビア語で「許されたもの」という意味で、イスラム教の教えに基づく食事規定です。
    逆に「禁止されているもの」はハラーム(Haram)と呼ばれます。
  • 特にに関しては、食べられる動物の種類だけでなく、屠殺方法が非常に重要です。

ハラルにおける屠殺方法の基準

  • イスラム法では、以下の条件を満たしていなければ、肉はハラルと認められません。
  1. アラー(神)の名を唱える
    屠殺時に「ビスミッラー、アッラーフ・アクバル(神の御名と偉大さを称える言葉)」を唱えます。

  2. 屠殺者はイスラム教徒または啓典の民であること
    啓典の民=ユダヤ教徒やキリスト教徒も含まれます。

  3. 動物を苦しませない

    • 屠殺前に動物を優しく扱い、ストレスを最小限に。

    • よく研いだ鋭利なナイフで、一度に喉を切り、気管・食道・頸動脈・頸静脈を迅速に切断します。

  4. 血を完全に抜く
    体内に血液を残さないよう放血処理が必要です。


ハラーム(禁止される例)

以下の場合はハラルと認められません。

  • 屠殺時にアラーの名を唱えない

  • 殴打や感電で殺された動物

  • 自然死した動物

  • 血を抜かずに調理した肉

  • 豚肉および豚由来成分(ゼラチンなど)


まとめ:ハラル肉のポイント

  • ハラル肉は、単に「豚肉を使っていない」というだけでは不十分です。
  • 屠殺方法が規定通りであることが必須であり、調理器具や調味料もハラル専用で管理される必要があります。
  • 国際学会や病院食でハラル対応をする際は、必ずハラル認証を受けた業者を選ぶことが大切です。

 

東京で手配できるハラル対応弁当店(国際学会向け)

1. 東京ハラルデリ&カフェ Tokyo Halal Deli & Cafe

2. HALAL DELI

3.人形町今半おもてなし弁当サイト

4.ごちクル

 

学会運営での実践ポイント

  1. 事前アンケートで宗教食の希望を確認
    → イスラム教、ヒンドゥー教など具体的に記載欄を設ける

  2. 料理には必ず英語と日本語で表示

    • "Contains Pork" / "No Pork"

    • "Halal Certified"

  3. 飲み物にも注意
    → アルコール入りデザートや調味料を避ける

 

まとめ

参加者の宗教や食事に配慮して学会の成功を

  • 国際学会や留学生との交流では、食事制限への配慮が信頼関係を築く第一歩です。

  • 特にハラル対応は日本ではまだ普及途上のため、早めに専門業者と連携しましょう。

  • 適切な食事対応が、学会運営の成功につながります。

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小野真平(形成外科医)/ Shimpei Ono(Plastic Surgeon) 

日本医科大学形成外科学教室 准教授/医師。Advanced Medical Imaging and Engineering Laboratoryを主宰。 手足の形成外科、マイクロサージャリー、再建外科を専門とし、臨床・研究・教育に従事。可動式義指の開発、VR教育、3D超音波や医用画像工学の応用、PROsを重視した研究を展開。 美術解剖学や医療イラストレーションにも造詣があり、芸術と医学の融合をテーマに講演・執筆。教育活動では学生・研修医指導のほか、東南アジア医学研究会(Ajiken)部長として国際医療交流・災害医療にも取り組む。

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