形成外科 皮膚科
【診療Tips】頭部のおでき:外毛根鞘性嚢腫
外毛根鞘性嚢腫 trichilemmal cyst 約 90%が頭部に生じる。 臨床所見は粉瘤と類似するが、外毛根鞘性嚢腫のほうが固くなだらかな隆起 として触れる。 粉瘤も外毛根鞘性嚢腫も毛包由来だが、粉瘤が毛包漏斗部由来なのに対し外毛根鞘性嚢腫は毛包峡部由来 と考えられている。 治療法は粉瘤と同じである。
頭皮に好発し、粉瘤よりも固くなだらかな隆起として触れる。
小野真平(形成外科医)/ Shimpei Ono(Plastic Surgeon)
日本医科大学形成外科学教室 准教授/医師。Advanced Medical Imaging and Engineering Laboratoryを主宰。
手足の形成外科、マイクロサージャリー、再建外科を専門とし、臨床・研究・教育に従事。可動式義指の開発、VR教育、3D超音波や医用画像工学の応用、PROsを重視した研究を展開。
美術解剖学や医療イラストレーションにも造詣があり、芸術と医学の融合をテーマに講演・執筆。教育活動では学生・研修医指導のほか、東南アジア医学研究会(Ajiken)部長として国際医療交流・災害医療にも取り組む。
-形成外科 , 皮膚科 -trichilemmal cyst , 外毛鞘性嚢腫 , 毛包峡部 , 粉瘤 , 頭部
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