Key Point Summary
手台(腕台)をセットする。 上腕タニケットを装着する。 スクラビングをマスターする。 ドレーピングをマスターする。
Q & A
Step by Step
■ Step 1
- まず手台(腕台とも言う)を準備する。
- 手台の上に体圧分散ウレタンフォーム (ソフトナース®)を敷いて段差をなくすようにする。
手台は、(a) X線をとおすアクリル板製で、且つ、(b) ミニCアームを術野にいれやすい脚がないもの、が理想的であるが、なかなか売っていない。

写真の手台はアクリル製ではなく金属のため、X線は通さない。ただし、完全な四角形の板ではないため、板の欠けている部分に患部をもっていくと、術中イメージをみることができる。

手台の上に体圧分散ウレタンフォーム (ソフトナース®)を敷いて段差をなくすようにする。
フラットディテクター型 ミニCアーム
OrthoScan TAU2020 (オーソスキャン TAU2020)
■ Step 2
- 上腕タニケットを装着する。

底を切った筒状のビニール袋を上腕にとおす。

その上にストッキネットをとおす。

上腕タニケットを上腕中央部にまく。この際、本体と連結するチューブコネクターが患者側に向くようにする。さらに、ゆるみがないように赤い紐をひっぱりながらまきつけることが大切である。

先ほどのビニール袋の端を折り返し、タニケットが汚れるのを予防する。

チューブコネクターの部分のビニールに小さな穴をあけ、完成。
■ Step 3
- スクラビングする。
- この際、下に吸水シーツを必ず敷く。
- 日本医科大学形成外科では、外傷などで汚染が強い場合は、まず手洗い用スポンジとイソジンスクラブで入念に洗う(汚染がない症例では、この行程をスキップしている)。
- その後、イソジンスクラブの泡を生食で洗い流した後、イソジン綿球→ハイポ綿球で再度消毒する。

汚染が強い場合は、まず手洗い用スポンジとイソジンスクラブで患部をきれいにする。

生食でイソジンスクラブ泡を洗い流す。

さらにイソジン綿球で全体を消毒し、さらにハイポでイソジンを脱色する。
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■ Step 4
- ドレーピングする。
- ドレーピングにはディスポーザブルの不織布滅菌シーツを4枚使う。
- まず1枚目を手術台の上に敷き、その上から2枚目を敷く。2枚目は、患者側を下の写真のように折り返す。
- 次に、上肢をストッキネットで被覆する。
- 3枚目は患者の上半身にかぶせる。そして、下写真の①〜④の流れで布鉗子×4個で固定する。
- 最後に4枚目を患者の下半身にかぶせる。

まず1枚目を手術台の上に敷き、その上から2枚目を敷く。2枚目は、患者側を折り返す。

上肢をストッキネットで被覆する。

下布を上布よりも少し長く折り返し、下布で上布を捻り込むようにして、最後は布鉗子でとめる。

布鉗子は4ヵ所で固定する。

最後に下半身に4枚目の布をかぶせる。