Key Point Summary
鼻出血の止血、鼻骨骨折の整復前処置で使用する"ボスキシガーゼ"の作り方を解説する。
ボスキシ液 = 5000倍ボスミンと4%キシロカインを1:1で混ぜる。
ガーゼは、X線造影糸を織り込んだ"X線コメガーゼ"を使用する。
"X線コメガーゼ"を"ボスキシ液"に浸して使用する。
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Q & A
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Step by Step
■ Step 1:5000倍ボスミンをつくる
- 0.1%ボスミン1mlと生食4mlを混ぜると① 5000倍ボスミンが5mlできる。
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■ Step 2:4%キシロカインを準備する
- ② 4%キシロカインを5ml準備する。
■ Step 3:ボスキシガーゼをつくる
- 上記①②を混ぜて10mlのボスミン+キシロカイン液(以下、ボスキシ液)をつくり、シャーレ内にいれる。
- X線コメガーゼを適当な長さ(10〜15cm)にきり、シャーレ内で浸す。
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■ Step 4:ルーツェ鑷子で鼻腔内にX線ボスキシコメガーゼを充填する
- ルーツェ氏鼻用鑷子(以下、ルーツェ鑷子:るーつぇせっし)で、X線ボスキシコメガーゼを鼻腔内に充填する。
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さらに深く学びたい人へ
■ PEPARS 112: 顔面骨骨折の治療戦略 久徳茂雄/編
- "鼻骨骨折・鼻篩骨骨折"に関して、発生機序、損傷の程度、診断、治療法の違いを重村友香先生が解説している。
- PEPARS 112の前版である"PEPARS 18: 顔面骨骨折の治療のコツとpitfall"は、在庫切れで購入ができない(2021年9月現在)。PEPARS 18内の鼻骨骨折の稿で酒井成身先生が「鼻腔粘膜に血管収縮剤として5000倍ボスミン液と4%キシロカインを1:3ほどに加えた表面麻酔剤を込めガーゼに浸して鼻腔内に挿入タンポンとして20分くらい入れておく」と記載している。
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■ 顔面骨骨折の治療の実際(形成外科診療プラクティス) 平野明喜 編
- 吉本信也先生「局所麻酔薬:4%キシロカインにエピネフリンを添加してエピネフリンの濃度を5000倍から1万倍に調整する」「粘膜表面麻酔:エピネフリン添加局所麻酔薬(リドカイン)を染みこませたガーゼを鼻腔内に充填する。リドカインゼリーを絡めるとスムースに入れやすい」
■ フェイシャルフラクチャー 菅原康志 編著
- 「2%ボスミン加リドカインを浸したコメガーゼを鼻腔内に挿入し、そのまま10分ほど待つ。」
- 鼻骨骨折の整復固定の流れが、わかりやすいイラストとともに流れで解説されている。ビギナーは必ず読んでおきたい名著。