手外科

【診療Tips】手の手術で有用な道具:鉛手(lead hand)

手の手術で有用な道具:鉛手

  • 手は関節が多いため、術者が執刀しやすいように患者の肢位を保つのに苦労する。
  • 鉛手(lead hand)は、手の形をした鉛の板で、手指や手関節を任意の肢位で固定するのに優れている。
  • 助手の1人という意味でサードマンと呼ばれることもある。

レジデント
有能な助手が1人増えたみたいで第1助手としても助かります。

 

日本医大では鉛手ではなく、カイロブロックというFUJIFLEX社の製品を使っているよ。素材がやわらかくて肌に優しいうえに、イメージも透過するよ。
指導医

サードマンの使用例

 

レジデント
サードマンは腱縫合の時にも重宝しますよね。

そう、例えば屈筋腱縫合では手関節や手指を屈曲位に保持しないといけないんだけど、サードマンが安定して保持してくれるよ。
指導医

屈筋腱縫合時には手関節やMP関節を屈曲した状態で保持できる。

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

小野真平(形成外科医)/ Shimpei Ono(Plastic Surgeon) 

日本医科大学形成外科学教室 准教授/医師。Advanced Medical Imaging and Engineering Laboratoryを主宰。 手足の形成外科、マイクロサージャリー、再建外科を専門とし、臨床・研究・教育に従事。可動式義指の開発、VR教育、3D超音波や医用画像工学の応用、PROsを重視した研究を展開。 美術解剖学や医療イラストレーションにも造詣があり、芸術と医学の融合をテーマに講演・執筆。教育活動では学生・研修医指導のほか、東南アジア医学研究会(Ajiken)部長として国際医療交流・災害医療にも取り組む。

-手外科
-, , , , ,

© 2025 マイナー外科・救急 Powered by AFFINGER5