形成外科

【診療Tips】メピレックス®シリーズとスキンテア治療

背景

従来、スキンテアには皮膚接合用テープが使われてきたが、

  • 滲出液吸収が不十分

  • 可動部で剥がれやすい

  • 皮膚欠損部では治癒が不良

といった課題があった。

スキンテア+皮膚接合テープ

スキンテア+皮膚接合テープ

メピレックス®シリーズの特徴

  • セーフタック®テクノロジー

    • ソフトシリコン粘着技術で、貼り替え時の痛みや皮膚ダメージを軽減

セーフタックテクノロジー

セーフタックテクノロジー

  • ラインナップが豊富

    • ボーダー、フレックス、Ag含有タイプ、ライトタイプなど

    • 創傷の状態に応じて選択できる

メピレックスシリーズの名称の決まり

メピレックスシリーズの名称の決まり

 

 

メリット

  1. バリエーションが豊富(伸縮性・抗菌タイプあり)

  2. 肌にやさしいシリコン粘着

  3. 1枚でフラップ固定・滲出液管理・保護が可能

  4. フレックスは関節部にも対応

  5. 剥離時も皮膚ダメージが少ない

  6. Ag含有タイプは感染予防効果あり

メピレックス・フレックス

フレックスタイプは関節部の屈伸運動にも追従し、剥がれづらい

 

臨床的意義

  • 「貼るだけ1週間」で疼痛や感染リスクを軽減

  • 患者QOLを改善

  • 看護負担やコストを軽減し、DPC病棟での標準治療とも整合

まとめ

  • スキンテア治療には メピレックス®シリーズの活用が推奨される
  • 創傷治癒促進・感染予防・医療者負担軽減の三拍子を備えた選択肢。
メピレックスシリーズ

メピレックスシリーズ

 

スキンテアは高齢化に伴い増加しており、適切な創傷被覆材の選択が治療成績と患者さんのQOLに直結するよ。従来のガーゼやテープでは皮膚にダメージを与えることもあり、肌にやさしく滲出液管理も可能なシリコン素材のドレッシング材が推奨される。その点で、メピレックスシリーズはおすすめだよ。
指導医

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小野真平(形成外科医)/ Shimpei Ono(Plastic Surgeon) 

日本医科大学形成外科学教室 准教授/医師。Advanced Medical Imaging and Engineering Laboratoryを主宰。 手足の形成外科、マイクロサージャリー、再建外科を専門とし、臨床・研究・教育に従事。可動式義指の開発、VR教育、3D超音波や医用画像工学の応用、PROsを重視した研究を展開。 美術解剖学や医療イラストレーションにも造詣があり、芸術と医学の融合をテーマに講演・執筆。教育活動では学生・研修医指導のほか、東南アジア医学研究会(Ajiken)部長として国際医療交流・災害医療にも取り組む。

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