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マイナー外科・救急

【診療Tips】顔の日光角化症

# 日光角化症 solar keratosis
(=老人性角化症 senile keratosis,光線角化症actinickeratosis;AK)
・高齢者の露出部(顔、手背など)に認める赤シミのこと。患者が「顔の湿疹に軟膏を塗っていたけど1年経っても治らない…」などと言うことが多い。
・日光曝露(紫外線)が原因とされている。
・臨床所見:落屑および痂皮を伴う境界不明瞭な紅斑、が特徴。角化が著しいと皮角を形成する。多発することあり。湿疹と比較して痒みは少ない。
・日光角化症は前癌病変(表皮内有棘細胞癌)であり、多発する場合は5〜11年以内に40%以上が癌化する。
・病理:紫外線刺激によって、とくに基底層を中心に角化細胞が異型性を示し、表皮内で異常な角化細胞が増殖する。
・治療法:凍結療法,外科的切除,抗悪性腫瘍薬外用
※日本では外科的切除が選択されることが多いが、多発 and/or 広範囲に存在する症例では軟膏も有効な治療選択肢の1つである。日本医科大学武蔵小杉病院 皮膚科部長の安齋眞一教授によると、イミキモドの外用で多くの症例は治癒させることができる。再発・潰瘍化するなら癌化を疑い外科的切除を検討で良い。

わずかに落屑を伴う境界不明瞭な紅斑を認める。
前医で1年間ステロイドの外用を続けていたがよくならなかった。
拡大所見。
デルマパンチで生検した直後。

■ ベセルナクリーム(イミキモド) 
・適応:日光角化症、尖圭コンジローマ
・ベセルナクリームは、適量を1日1回、週3回(1日おき、例えば「月・水・金」あるいは「火・木・土」)、就寝前に外用する。ぬった後はそのままの状態を保ち、起床後にぬったお薬を石けんと水やお湯で洗い流す。
★一時的に赤みが強くなる可能性を患者に伝えておく。

■ 治療効果判定
・紅斑の上の落屑や痂皮がなくなったら一旦終了する。それらが再発するなら外用を再開する。
★潰瘍化するなら癌化を疑い外科的切除に切り替える。

5ヶ月後
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