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マイナー外科・救急

【診療Tips】外歯瘻

Key Point Summary

 

外歯瘻は炎症性粉瘤とよく間違われる。

疑わないと診断できない。

正しく診断して、歯科・口腔外科に紹介しよう。

 

Outline

【概要】

  • 歯性慢性化膿性炎(齲歯、歯槽骨炎、顎囊胞感染など)が自覚症状乏しいまま進行した結果、顔面・頤部皮膚に瘻孔を形成した状態である。
  • 瘻孔患部が原因歯から離れているため、皮膚科や形成外科を受診し、炎症性粉瘤や放線菌症と誤診され切開排膿を繰り返されていることがある。
  • 頬部や頤部の慢性炎症性病変を診た際には、外歯瘻を常に鑑別疾患として考慮し、口腔内の診察をすることが重要である。
  • 画像検査としては、パノラマ線、CT、MRIが推奨されている。
  • 本疾患を疑ったら、歯科・口腔外科に紹介する。入院設備を備え、手術が可能な総合病院が望ましい。
  • 外歯瘻の治療の基本は、原因歯の抜歯および瘻管摘出であるが、症例の重症度によって異なる。

頤部に潰瘍(瘻孔)を認める。本例は潰瘍形成しているため比較的 診断は容易であるが、発赤・熱感・腫脹のみの状態(瘻孔形成前)では炎症性粉瘤との鑑別が困難な時がある。

瘻孔の裏側、つまり口腔内に歯性慢性化膿性炎を認める。

CTで歯槽骨・下顎骨の骨髄炎を認める。

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