Key Point Summary
手のファンクショナル・エステティックユニットを理解する。 ユニットとサブユニットの輪郭に再建部の境界線をあわせることで良好な手指機能が獲得でき、整容的にも綺麗である。 縫合線が掌側の皮線を直交する場合は、瘢痕拘縮をきたしやすいため、皮線をまたぐ部位に小さい Z plasty を加えるとよい。
手のファンクショナル・エステティック ユニット(functional aesthetic units and subunits of the hand)
- 手・手指の再建においては、手・手指を皮線(crease)や側正中線(mid-lateral line)を境界線としていくつかのユニット(unit)に分割し、皮弁辺縁やドナーの縫合線をユニットの輪郭にあわせた再建をすることで機能的・整容的に優れた結果を獲得できる。
- この概念は手のファンクショナル・エステティック ユニット(functional aesthetic units and subunits of the hand)と呼ばれる。
- ユニットの輪郭に再建部の境界線をあわせることで良好な手指機能が獲得でき、整容的にも綺麗になるようにユニットが規定されている。
- ユニットは、指ユニット(digital unit)と手ユニット(hand unit)に大別できる。
PIP関節の掌側では皮線に一致するようにサブユニットの輪郭が設定されているけど、背側ではPIP関節屈曲時に関節上の皮膚が十分に伸展することが求められるため、関節を1枚の皮弁でまたいで被覆するように円形に設定されているよ。指導医
- 皮弁辺縁やドナー縫合線がやむを得ず掌側の皮線を直交する場合は、瘢痕拘縮をきたしやすいため、皮線をまたぐ部位に小さい Z plasty を加えたり、ジグザグ(step-ladder)にするなどの工夫が求められる。