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【日記】フィレンツェで体感!ワイン・オリーブと医療の歴史

はじめに

  • イタリアのワインオリーブオイルは、実は古代から「医療」や「薬」として使われてきました。
  • その伝統を現代に受け継ぐ歴史スポットこそ、フィレンツェの サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局。観光客はもちろん、歴史や香りに興味ある方にとっても必見の場所です。

 

1. ワインは、消毒液であり鎮静剤だった?

  • 古代ローマでは医師ガレノスがワインを消毒に。中世では薬草を漬けた薬用酒として活躍し、近代には手術時の鎮静剤にも。
    → 単なるお酒ではなく、医療の原点に根ざす存在でした。
resident
ワインは消毒や鎮静剤に使用されたんですね!
ガレノスはローマ帝国時代のギリシャの医学者だよ。臨床医としての経験と多くの解剖によって体系的な医学を確立し、古代における医学の集大成をなした人だよ。
medical advisor
トスカーナを代表する名ワイン、サッシカイア。ヴィンテージごとに並ぶ姿は壮観

トスカーナを代表する名ワイン、サッシカイア。ヴィンテージごとに並ぶ姿は壮観

太陽を象ったボトルが印象的なルーチェ。芸術品のような存在感を放つ

太陽を象ったボトルが印象的なルーチェ。芸術品のような存在感を放つ

名門ワイナリーの木箱が積み上げられた店内。テイスティングの看板に心が躍る

名門ワイナリーの木箱が積み上げられた店内。テイスティングの看板に心が躍る

 

2. オリーブオイルは医療万能オイル

  • 古代ギリシャ・ローマでは火傷、皮膚トラブル、消化器症状、マッサージに幅広く使用。

  • 聖油として宗教的にも重要で、香油や軟膏の基材として薬局でも重用されました。

石造りの街角に育つオリーブ。地中海文化を象徴する“生命の木”

石造りの街角に育つオリーブ。地中海文化を象徴する“生命の木”

 

3. サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局――香りと医療の歴史を感じる場所

  • 起源:1221年、修道士による薬草園での調剤がスタート。1612年に一般開放され現在に至ります。

  • 代表的な製品

    • アクア・デラ・レジーナ:メディチ家カトリーヌのために調合された世界初期のアルコール香水。

    • 七人の盗賊の酢:ペスト対策として用いられた防疫用製剤。

    • アルケルメス:産後回復用の薬用リキュール。

  • 見どころ

    • かつての礼拝堂やサクリスティア、緑の間、古い薬局の客室などが展示空間になっており、フレスコ画や古文書、調剤器具も見られます。

    • ティールームで当時のレシピによるお茶やお菓子を楽しめる体験も。

薬局の母体となった修道院に隣接するサンタ・マリア・ノヴェッラ教会。美しい大理石装飾が印象的

薬局の母体となった修道院に隣接するサンタ・マリア・ノヴェッラ教会。美しい大理石装飾が印象的

サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局の正門。修道院時代からの歴史を感じさせる重厚な装飾

サンタ・マリア・ノヴェッラ薬局の正門。修道院時代からの歴史を感じさせる重厚な装飾

1221年創業の歴史を刻む銘板。世界最古級の薬局の誇りを物語る

1221年創業の歴史を刻む銘板。世界最古級の薬局の誇りを物語る

歴史と香りが漂う店内。芸術的に飾られた香水と花々が迎えてくれる

歴史と香りが漂う店内。芸術的に飾られた香水と花々が迎えてくれる

歴史と香りが漂う店内。芸術的に飾られた香水と花々が迎えてくれる

歴史と香りが漂う店内。芸術的に飾られた香水と花々が迎えてくれる

 

4. 観光Tips:事前チェックで快適旅!

項目 詳細
住所 Via della Scala 16(サンタ・マリア・ノヴェッラ駅すぐ)
営業時間 ショップ:9:30–20:00(要確認)博物館:10:00–20:00(月~土曜)、日曜休館(要変動確認)
入場料 無料(ショップ見学)/博物館も無料の場合あり
混雑時間帯 平日午前がおすすめ
ツアー 教会とのセットガイドツアーあり(英・仏・伊語対応)

 

まとめ

  • ワインやオリーブオイルの医療利用の歴史に思いを馳せ、その香りの伝統が今でも受け継がれているフィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ薬局
  • 香りと歴史を五感で感じる特別なひとときをぜひ旅程に加えてください。

 

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Shimpei Ono (Plastic Surgeon)

Associate Professor, Department of Plastic and Reconstructive Surgery, Nippon Medical School. He specializes in hand and foot plastic surgery, microsurgery, and reconstructive surgery, and is involved in clinical practice, research, and education. His research interests include the development of movable prosthetic fingers, VR education, application of 3D ultrasound and medical imaging engineering, and emphasis on PROs. He also has an interest in art anatomy and medical illustration, and lectures and writes about the fusion of art and medicine. In his educational activities, in addition to teaching students and residents, he is also involved in international medical exchange and disaster medicine as the director of the Association for Southeast Asian Medical Research (Ajiken).

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