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【保険診療Tips】下肢創傷処置管理料(2022年診療報酬改訂で新設)の徹底解説!

Key Point Summary

下肢創傷処置管理料(B001_36:500点/月1回に限り)は、2022年の診療報酬改訂で新設された。

下肢創傷処置管理料 ≠ 下肢創傷処置(J000-2)。

下肢創傷処置管理料を請求するためには、施設条件がある。

① 指定の診療科(整形 or 形成 or 皮膚 or 外科 or 心外 or 循内)で、② 5年以上の診療経験 を持ち、③ 適切な研修を修了した常勤医師 がいる施設は、申請可能である。

適切な研修 = 「下肢創傷処置・管理のための講習会の受講」が必要。

対象は外来患者のみ(=入院患者は請求できない)。

 

■関連記事:【保険診療Tips】2022年4月の診療報酬改定の変更点(形成外科編)

 

 

 

 

Q & A

resident
下肢創傷処置管理料ってなんですか?

2022年の診療報酬改定で新設された管理料のことだよ。同じく新設された下肢創傷処置(J000-2)を算定した日(例: 2022年8月1日)の属する月(例: 2022年8月)において、患者毎に月1回に限り500点を算定できるよ。
medical advisor

resident
施設基準や算定要件はありますか?

いずれもあるよ。解説するね。
medical advisor

 

 

下肢創傷処置管理料とは?

ポイント

下肢創傷処置管理料 500点(月1回に限り)

  • 後述する施設基準を満たしている施設において、下肢創傷処置(J000-2)を算定した月に1回限り算定できる。

■関連記事:【保険診療Tips】下肢創傷処置(2022年診療報酬改訂で新設)の徹底解説!

 

 

 

 

下肢創傷処置管理料と下肢創傷処置の違いは?

下肢創傷処置管理料は外来患者にのみにしか請求できないけど、下肢創傷処置(J000-2)は、外来・入院患者問わずに請求できるよ。
medical advisor

下肢創傷処置管理料 ≠ 下肢創傷処置

 

 

 

施設基準

  • ① 指定の診療科(整形外科 or 形成外科 or 皮膚科 or 外科 or 心臓血管外科 or 循環器内科)で、② 5年以上の診療経験 を持ち、③ 下肢創傷処置に関する「適切な研修」を修了した常勤医師 が1名以上勤務していること。
  • ③の「適切な研修」とは、日本フットケア・足病医学会が主催する「下肢創傷処置・管理のための講習会」が該当する。
  • 認定施設になるためには届け出が必要。

 

■ 申請書類:

下肢創傷処置管理料の施設基準

 

 

算定要件

  • 対象は外来患者(=入院患者は対象外)。
  • 下肢創傷処置に関する専門知識を有する医師(前述)が、計画的な医学管理を継続しておこない、療養上必要な指導をおこなった場合。
  • 具体的には、(a) 初回算定時に治療計画を作成すること(b) 患者及び家族等に説明して同意を得ること(c) 毎回の指導の要点を診療録に記載すること、の3点が必要。
  • 学会によるガイドライン等を参考にすること。

下肢創傷処置(J000-2)は外来・入院患者いずれも適応なのに対して、下肢創傷処置管理料(B001_36)は外来患者のみに適応があるよ。
medical advisor

下肢創傷処置管理料(B001_36)を請求する場合は、糖尿病合併症管理料(B001_20)=170点は同時には請求できないよ。
medical advisor

講習会や認定施設の申請は準備が進められている最中だよ。講習会は2022年7月29日からe-learningで受講可能になったよ。(2022年8月現在)
medical advisor

 

 

「計画的な医学管理」と「療養上必要な指導」とは?

resident
「計画的な医学管理を継続しておこない、療養上必要な指導をおこなった場合」とありますが、具体的には、何をすればいいのですか?
治療計画の参考としてチェックリストのサンプルが日本フットケア・足病医学会からリリースされたよ。同意書としてサインをもらう必要はなくて、あくまでも参考にしてください、というものだよ。
medical advisor

 

 

■ 参考記事:しろぼんねっと 下肢創傷処置に関するQ&A

 

 

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Shimpei Ono (Plastic Surgeon)

Associate Professor, Department of Plastic and Reconstructive Surgery, Nippon Medical School. He specializes in hand and foot plastic surgery, microsurgery, and reconstructive surgery, and is involved in clinical practice, research, and education. His research interests include the development of movable prosthetic fingers, VR education, application of 3D ultrasound and medical imaging engineering, and emphasis on PROs. He also has an interest in art anatomy and medical illustration, and lectures and writes about the fusion of art and medicine. In his educational activities, in addition to teaching students and residents, he is also involved in international medical exchange and disaster medicine as the director of the Association for Southeast Asian Medical Research (Ajiken).

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